校   長




35代校長
刈屋 俊樹


aaaaaaaaaaaaaaa「集約2年目を迎えて」

 昨年度県内4箇所に分散していたサテライト校集約に伴い、いわき明星大学内に校舎が設置されて本年度2年目を迎えました。4月9日、第68回入学式において15名の新入生を迎え、2学年16名、3学年34名計65名の生徒が本年度も双葉翔陽高校、富岡高校の1部の生徒と共に学ぶこととなります。
 本校舎で学べない状況ではありますが、現在の教育環境を最大限に活用しながら教育効果を向上させていきたいと考えております。集約後1年が経過し、現在の本校にとって特にアピールできるがことが3点あります。
 1点目は、少人数教育が実践されていることです。震災以来、在籍していた生徒が県内外に転学し、1、2年生は募集定員に満たない状況で生徒数は減少しています。しかし、全校で65名の生徒一人一人に寄り添い、目の行き届いた教育ができており、この点がアピールの1つとして挙げることができます。昨年度と同様に数学・英語科における習熟度別授業等の実施により、きめ細かな学習指導でさらなる学力向上を目指していきます。また、スクールカウンセラーを含め丁寧な面談等の実施により一人一人の声にしっかり耳を傾け、生徒が落ち着き安心して学校生活が過ごせる状況を確立して参ります。
 2点目は、いわき明星大学内に校舎があることで大学側より様々な支援をいただいていることが挙げられます。大学の図書館、学生食堂の利用はもとより、教授陣による模擬授業や出前授業を受講することで最先端かつ高度な知識、情報を得ることができます。生徒にとって一足早く大学生としての環境で学んでいることになり、4年制大学進学を目指す生徒が多い本校にとって大変有益な環境となっています。本年度はさらに大学との連携を深めて参ります。
 3点目は、創立90年の歴史を有する本校には、1万7千有余の同窓生がおり、様々な面で支援、援助をいただいていることです。震災以来、全国各地に在住する同窓生から金銭的な支援を含め温かい援助を継続的にいただいております。「質実剛健」「終始一貫」の校訓を重んじ本校の基盤を固めてきた同窓生は固い絆で結ばれており、在校生は無論でありますが卒業生も力強く見守り続けられています。
 大正12年旧制中学校として創立以来、地域を担う人材の育成を目指した本校は今年90年の節目を迎えます。10月12日には記念式典を挙行します。在校生と同窓生が共に集い、それぞれの時代の本校を振り返りながら、今後の双葉高校について熱く語り合う機会を設けます。さらに、記念行事として各クラスによる映画制作、記念講演会を実施することで、新たな体験を通じ現在の本校の姿を発信します。
 震災以来、全国各地、また諸外国から温かいご支援、ご援助をいただき改めて感謝申し上げます。生徒、保護者、教職員が一丸となって伝統ある双葉高校をさらに盛り上げ、ふるさと双葉郡、福島県の復興、復旧はもとより、国内外で活躍できる有為な人材の育成を推進して参ります。


P T A 会 長



第27代会長
水野谷 知恵

 今年度、4月のPTA総会におきまして、第27代PTA会長を、拝命し、就任いたしました水野谷知恵と申します。どうぞよろしくお願い致します。

震災から三度目の春を迎え、今年も新入生を15名お迎えする事ができました。全校生徒65名、いわき明星大学という素晴らしい環境で学ばせていただき、二年目の新学期を迎える事ができました。

 今年度、伝統ある双葉高等学校は創立90周年を迎えます。10月12日には90周年記念式典を執り行う準備を同窓会の皆様方と進めております。双葉の町で、校舎でお祝いをする事が出来ない事は残念ですが、双葉高校を大切に思ってくださる皆様方と心がひとつになる素晴らしい90周年記念式典になるよう、精一杯お手伝いさせていただきます。

 PTA会員の皆様と、心を通わせ、今の双葉高校だからこその素晴らしいつながりで、生徒65名を支え合えるPTA活動をしていきたいと思います。

 今年一年間のご協力をどうぞよろしくお願い致します。


同 窓 会 会 長

14代会長
小山 恒雄

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昭和26年度高3回卒
元本校教諭
元県立富岡高等学校校長

平成17年、第13代木幡喜久治会長のご逝去に伴い、平成17年度定期総会に於いて会長に推薦され、お引受けいたしました。もともと浅学菲才、その任は重すぎますが、高潔であった歴代会長の天の声に耳を傾けながら1万7千余名の同窓諸兄姉のご期待に応えるべく誠心誠意努めますので、よろしくご協力下さるようお願い致します。
  図らずも平成23年3月11日、東日本大震災により甚大な被害を受けた上、東京電力福島第一原子力発電所 に於いて重大な事故が発生しました。
双葉郡の住民は県内外に避難し、すでに2年半が経過した今も故郷に帰ることが出来ず、先が見えない不安な生活を強いられております。当然母校には警戒区域で立入り出来ず同窓会は久しく本部機能を喪失しておりましたが、90周年記念事業実行委員会を組織して、ようやく動き出しました。在籍する生徒は漸減して65名、いわき明星大学の校舎をお借りしてのサテライト方式授業体制で苦難の道を歩んでおります。今後の双葉郡教育再生については、教育特区創設、中高一貫校の創設などを中心として論議されておりますが、まずは子どもたちが家族とともに帰還することが前提であり、原発が廃炉に向けて収束することが大前提であると思います。
 創立90周年というこの晴れがましい慶びの節目を、不本意ながら質素にしかも荘重な心で迎えることは、痛恨の極みであります。しかし行く末何十年かかろうともこの厳しい現状を体験した生徒たちがすばらしい双葉を蘇生してくれることを期待したいと思います。今後とも更なるご支援をお願い致します。

双葉高等学校同窓会

 同窓会は、大正12年創立の旧制の福島県立双葉中学校に入学した第1回生の、昭和33月卒業と同時に発足した。会長は学校長、教職員が幹事となり、会費3円、定期総会は810日などの内容であった。
 第1回会員83名、この年同窓会名簿(金欄簿)の作成、基金の積み立てを行い、第2回生は校旗を寄贈、昭和74月には創立10周年記念式典を挙行している。

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 以後、年次を重ねるにつれ各地に支部が結成され、会員相互の結束を強めるとともに、母校の後輩に対する援助の面にも活動の幅を広めながら現在に至っている。
 昭和19年、それまで会長は学校長が兼任していたが、この年、会長は会員から選出することになった。(4回新工敏氏)教育施設充実のための協力、後輩に対しての激励会や講演の援助など、その時々に応じた活動を会員の力を結集して実施している。
 10年前の70周年には、記念事業として永年の願望であった同窓会館(栴檀会館)が、会員の総力と、諸関係者の努力により、立派に完成した。

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 昭和27年からは、毎年同窓会報を会員全員に送り、会員の現況や消息、母校の動向、あるいは後輩の進路の決定、部活動における活躍の様子などを新聞で届けているが、遠く双葉の地を離れ、永年にわたって各地で活躍されている会員の皆さんが、会報によって青春が一瞬にして甦り、一服の清涼剤として明日からの活力を生み出す一助となることができることを願っている。

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